人気ブログランキング | 話題のタグを見る

めもがき


by tori-c

帯をめぐる冒険

既刊本で新調された帯を巻いた本を探すことの難しさを思い知る日々です。
森毅 著の『数学の歴史』『数学的思考』『魔術から数学へ』の帯が新調され、それに森博嗣先生のメッセージを掲載されているとのことで、ここ数日、書店を巡ってはこの帯を探して歩いているのですが、これがなかなか見つかりませぬ……。まず、講談社学術文庫を扱っている書店、というハードルによって、街の小さな書店が対象外となる。ここを越えたところで、次はその扱い数でもって、森毅氏の著作が置かれているかというハードルが立ちふさがる。目当ての本が扱われているかは、2001分の3で書店員チョイスのみぞ知るところか。運よくこれを越えたところで、フェア中でなければ映像化などの話題もない既刊本の増刷分が入荷されているかどうかという高い高いハードル……、いや、これはもうそんな甘っちょろい高さじゃない。壁でさえない、塔だ。
この塔を越え、7軒めの大型書店で今日初めて、目的の帯が付いた『魔術から数学へ』を見つけました。あと2冊、更に刊行時期が古い本だけに、到底見つけられる気がしません(でも、探す)。
本当はいっそ、タウンページ片手に各書店に電話して「今からいう本に帯がついているか否か。ついているならばその文面を教えてほしい」と尋ねて回ろうかと思ったのですが、ご本人の著作でない本の、それも帯を求めて本を探すだなんて、いかにもマニアっぽくありません? 尋ねた先の書店員に「なにこの人こわい!」と震えられそう! とか思うと、もう、とても実行には移せません。チキン!

ところで、書店に並ぶ文庫本って、出版社ごとに著者名昇順がデフォだと思っていたし、私が通う書店はどこも概ねそうだったのですが、それらの書店においても、講談社学術文庫だけは違いました。著者名順ではなく、学術文庫の刊行順にナンバリングされた番号順なのです。ちょっと吃驚。目録がある書店なら著者名から番号を調べて探せるものの、著者名順に慣れた人間は戸惑いそう(というか、戸惑いました)。
馴染みのなさから、どんな本があるのかとざっと見たところ、文化人類学系の本で面白そうなのがいくつかあったので、涼しくなったら手を出してみたいと思っています。……その頃には残る2冊(の帯)も見つけられているといいなあ。先生、これは試練ですか?(何の)
by tori-C | 2010-09-03 01:19 | 日常